デリエールに脚を出しにくい二つの理由

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股関節は、ボールとソケットからなる球関節なので、骨格的には前後・左右・回旋の全方向に自由に動かせる構造です。

でも、実際は自由にはならないのはなぜでしょう?

特に後ろ。

バレエの動きで、たとえばバットマン・タンジュなどで、脚を前後に出すと、前には楽に出るけど、後ろには出しにくいですね。

これって不思議じゃないですか?

デベロッペなどをしてもその差は明らかですよね。

骨格的には前後・左右・回旋の全方向に動かせる構造なのですから、後ろ方向への動かし難さには何か骨格以外の原因があるはず。

はい、あります。

それが靭帯です。

股関節の前後の動きだけで言うと、脚を前に出す動きを制限する靭帯はありません。

でも後ろへの動きを制限する靭帯はあります。

かなりしっかり。

股関節の前側にはY靭帯と呼ばれる強い靭帯が付いていて、これが脚を後ろへ出すとピンと張ります。つまり股関節の伸展を制限しているのです。

実は前だけでなく、股関節の後ろ側にも靭帯が付いていて、これも脚を後ろへ出すとピンと張ります。つまりこれも股関節の伸展を制限しているのです。

ということは、バットマン・タンジュ・デリエールなど股関節の伸展に対して、

1. 股関節の前側の靭帯がブレーキになり
2. 股関節の後ろ側の靭帯もブレーキになる

ということになっています。
ダブルブレーキ状態です。
064001

自転車でも前輪ブレーキだけとか、後輪ブレーキだけより、両輪ブレーキのほうがよく効きますよね。
あれと同じです。

股関節は、デリエールに脚が出る動きの場合、基本的にこのダブルブレーキがいつもかかるので出しにくいのです。
骨格の問題ではないですよ。

PS
この股関節伸展に対する靭帯によるダブルブレーキについての分かりやすい図が下記書籍に出ています。
カラー版じゃなくてもこの件に関しては大丈夫です。

『カラー版 カパンジー機能解剖学 II (2) 下肢』A.I.Kapandji (著), 塩田悦仁 (翻訳)、医歯薬出版


 
 
 
 
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